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彼が選択した生命保険(死亡保障)
彼が選択した生命保険(死亡保障)はソニー生命の変額終身保険というものです。
終身保険、60歳払込、月額5,874円、保険金額300万円です。
この変額終身保険は、特別勘定枠内での運用になるという理由で
解約返戻金が大きいのが特徴になります。
解約する時に、自分が払ったすべての保険料が全額返って来るわけではなく、
通常の生命保険の解約返戻金よりは戻り額が多いのが特徴です。
通常の生命保険は一般勘定という枠内で運用していくのですが、
この変額終身保険は特別勘定枠になるために
通常の生命保険と比べると利率が有利なのです。
さっそく、実際にどのぐらいお得になるのか計算してみましょうか。
月々に支払う保険料は、彼の場合には35歳男性ですので5,874円です。
1年間の保険料 = 5,874円×12ヶ月
= 70,488円
60歳時の保険料総額 = 70,488円 ×残り25年
(保険料の払込が完了した時) = 1,762,200円
これは解約返戻金の料金表です。
この表によれば、60歳になってこの保険を解約すると、
1,842,000円の解約返戻金がもらえますから、
60歳を過ぎてから解約すれば得になることになります。
90歳時になれば、2,750,000円もらえます。
死ぬ前であってもこれだけはもらえるのです。
1,762,200円を払って、2,750,000円ももらえるという意味です。
もちろん死んだ時は300万円もらえます。
このような保険はあまり知られていないと思います。
その理由は、この変額保険はバブル景気の時に流行って、
バブル景気がはじけて斜陽になった保険だからです。
利率が高かった時期には、途中で既に利益が出て、
それを月々の保険料の支払いに当てることができた時代があったのです。
バブル景気の頃は、予定利率が高かったために
この利益(配当金)で毎月の保険料を賄うことができたのです。
そして、解約返戻金、もしくは死亡時には保険金も受け取ることができたのです。
つまり、無料でこの保険に入れた黄金時代
と言っても言い過ぎではありません。
当時の保険の営業さんは「タダで保険に入れる!」というキャッチコピーで
この保険を売っていました。
しかし、バブルもはじけて
予定利率が格段に低下してしまい、
毎月の利益(配当金)が消えてしまいました。
今までに保険料を払わなくてもよかった人たちが、
毎月保険料を支払う羽目となり、
資産運用目的で加入していた契約者とモメにモメたわけです。
そんな流れで、
変額保険は良くない保険と思われるようになりました。
「変額保険で痛い目を見た」と非難されながら
この保険はバブル時代の産物として消えていったわけです。
強欲なアホ人間たちが使い方を間違えただけなのに…。
時は流れて、
「よく分からないけど保険には入っておこうか…」という現代ですが。
複雑で分かりにくい保険は
要らないような保障がいっぱい付属しています。
故意に保障内容を複雑にして、
使いもしない保障を山ほど抱き合わせて保険料を引き上げています。
保険会社はこのような抱き合わせ保険を売った方がボロ儲けなので、
ちょっと前に話題になった「終身保険付定期保険」
を盛んに売るようになりました。
利益にならない落ち目の変額保険を積極的に売る保険屋さんは減少し、
今となってはわずかな人だけが知っている保険となったわけです。
一方で、保険屋さんも分かりにくい保険を理解することで手一杯で
廃れた儲からない変額保険を理解している暇はなくなってしまい、
この世では見かけなくなったのです。
限られた一部の保険屋さんだけがこのマニアックな変額保険を熟知していて、
そんな保険屋さんと知り合えた強運な人だけが
こういう有利な保険に加入できるというわけです。
理解できたでしょうか?
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